「真実」をカネでつくりだせる国になってしまったアメリカ
こんばんは
今日は、オリンピック開催で感染者数が激増した新型コロナウイルスについて、改めて書いてみたいと思います。
ワクチン接種対象を少年少女にまで
広げるのは危険
12~15歳の児童にも新型コロナウイルス用のワクチンを接種しようという動きが、世界中で活発になっています。
ですが、少年少女にまでワクチン接種を拡げるのは、ほんとうに危険です。
そもそもコヴィッド-19は、感染者も犠牲者も高齢で生活習慣病を持つ人に集中していて、健康な乳幼児から壮年者まででは大きな被害がほとんど出ていない病気です。
2010年代を「ウイルス感染症の10年間」にしようと意気込んでいたビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団が大スポンサーになっているウェブサイト『Our World in Data』集計のデータでも、年齢層別で人口100万人当たりの犠牲者数は以下のとおりでした。
0~14歳:2人
15~44歳:69人
45~64歳:706人
65~85歳:3703人
86歳以上:1万7501人
これに対して、ワクチンの副反応による犠牲者数は全体として100万人当たり14~17人で、0~14歳の子どもたちがコヴィッド-19によって亡くなる確率よりはるかに高いのです。
しかも、コヴィッド-19に感染して亡くなる方が高齢層に集中しているのと正反対に、ウイルス接種後に有害な副反応が出る可能性は、むしろ若年層のほうが高いのです。
2021年6月にアメリカ食品医薬品局(FDA)は、「ファイザー社、ビオンテック社のワクチンを1回接種した12~15歳の子どもたち、1127人中の86.2%が有害な副反応を経験し、2回目の接種を受けた1097人中でも78.9%が有害な副反応を示した」というショッキングなレポートを発表しています。
2回目の接種を受けた子どもたちの人数が30人減っているのは、おそらく2回目を射つのは危険だという判断があったからでしょう。
それでもイギリスの監督機関、MHRAは
12~15歳児のワクチン接種は安全と主張
イギリスの医薬品・ヘルスケア用品の安全性を監視する団体、MHRA(Medicine and Healthcare Products Regulatory Agency)は、6月4日に「ファイザー社、ビオンテック社のワクチンを12~15歳の児童に接種することには安全上なんの問題もない」と発表しました。
ここには、欧米の中でもとくにアメリカとイギリスで進んでいる公共機関の「民営化」が抱える問題点が露呈しています。
2017年、ゲイツ財団はこのMHRAに98万ポンド(約1億5000万円)の助成金を拠出し、その後の支出をふくめるとほぼ300万ドル(約3億3000万円)を提供している大スポンサーなのです。
そして、ゲイツ財団の資金運用部門は、ファイザー社、ビオンテック社の大口株主でもあります。
巨額の資金を出してもらっている相手に不利な方針を打ち出すことがむずかしいのは、当然です。
乳幼児や少年少女へのワクチン接種の危険性については、はっきりしたデータが出ているにもかかわらず、MHRAが公然とこの危険な方針を奨励していることには、大スポンサーには逆らえないという以外の理由はないと思います。
私は、「ロビイング規制法」という悪法が1946年にアメリカ連邦議会で可決されて以来のアメリカは、有力産業の大手企業が自分たちにつごうのいいように法律や制度を変えることのできるひどい国になってしまったと、警鐘を鳴らしてきました。
ロビイング規制法とは「連邦議会に登録し、四半期ごとの財務諸表を公開しているロビイスト団体を通じてであれば、経済界と政官界の贈収賄を正当で合法的な政治活動と見なす」法律です。
この法律が制定されてからのアメリカは、法律制度が有力産業の大手企業に有利な方向に変更されつづけ、金融業界、有力産業の大手企業の経営者たちと、それ以外のほぼ全国民との所得格差、資産格差がどんどん拡大しています。
しかし、今やアメリカだけではなく、アメリカに似た公共機関の民営化を進めているイギリスも、そして国連傘下のWHO(世界保健機関)も、薬品業界や医療業界が儲けるために手足となって働くところまで落ちぶれてしまいました。
大手メディアまでもがこの傾向を助長している
さらに危険なことがあります。たとえば1970年代にニクソン政権の不正を「ウォーターゲイト」事件として暴き出したような「良識あるメディア」は、もうアメリカには存在しません。
「共和党保守派=悪者に引きずり回される愚鈍な大衆、民主党リベラル派=正義の味方を支持する良識ある知識人集団」といったあまりにも単純な図式で現代アメリカ社会を見ている日本のほとんどの知識人は、完全に間違っています。
ただ、この点については、アメリカ社会を少しでもよくしたいと思ってさまざまな活動をしている人たちのあいだにさえ、まだ民主党リベラル派や大手メディアへの幻想が残っているのですから、無理もないところもありますが。
まず現代アメリカでロビイングがどんなに巨大産業化しているかのグラフから、ご覧いただきましょう。
もちろん、これだけ巨額の献金をしているということは、それだけの見返りがあるということです。
なお、このデータを公表しているOpen Secretsは民間のロビイング監視団体ですが、オバマ政権のころにはやや減少気味だったロビイング額がトランプ政権になって増えたと注記しています。
やはり「共和党保守派こそ諸悪の根源」といった見方に固執していることがわかります。
しかし、この間のロビイング額の高止まりで潤っていたのは、じつは共和党保守本流でもトランプ派でもなく、民主党リベラル派だったのです。
実際に莫大な献金がどの産業のおこなったものかによって、どちらの政党にカネが入ったかに大きな差が出てきます。次の表はどんな産業からの献金が大きかったのかを示しています。
また、健康業界の場合、高額献金をする業界団体の層が厚いのも特徴です。
医師会とは別に病院業協会が入っているのが変だと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカでは病院業と医師業は完全に別の分野です。
病院業者は、基本的に医師が診察・施術する場所を貸し、多くの場合救急車で運ばれてきて選択の余地のない患者からできるだけ巨額の「宿賃」をぼったくる悪徳宿泊業者と考えても、あまり大きな間違いではありません。
不幸にもアメリカ滞在中に大病にかかったり、大きな事故に遭ったりした方はご存じでしょうが、入院費は1日当たりで数十万円から百万円台になります。
なお、紫色で団体名を書いたアメリカ最大の医療保険会社、ブルークロス/ブルーシールドも、人命を人質にとったあこぎな商売という点では、「健康業界」と同様です。
国民皆保険制度の成立を阻止することによって、高い医療保険料をふんだくりながら、実際に保険適用という場面になると、さまざまな免責条項を駆使して保険が効かないという雲助商売をしている企業です。
ちなみに産業団体でもなく、商工会議所やビジネス・ラウンドテーブルのような業界横断的な経営者団体でもなく、単一企業としてトップ10に顔をだしているのが、ブルークロス/ブルーシールド、フェイスブック、アマゾンの3社です。
アマゾンが民主党リベラル派を支持する
理由はきれいごとではない
いわゆるネット系ハイテク企業であるフェイスブックもアマゾンも、企業全体として熱心な民主党リベラル派への献金者です。
とくにアマゾンの場合、低賃金と劣悪な作業環境で悪名高い企業なのに「民主党リベラル派びいき」なのは、創業者ジェフ・ベゾスの罪滅ぼしだとか、偽装あるいは売名行為だとか言われることもあります。
もっと単純に、民主党リベラル派のほうが、大勢の低賃金労働者を必要としている大企業に奉仕する政治家集団だという事実に眼を向けるべきです。
民主党リベラル派の共通点のひとつが、非合法移民を歓迎するスタンスです。
これは、労務費の削減を狙う大企業には非常に好都合なのです。永住権も就労ビザもない非合法移民労働者は、低賃金であるだけではなく、本来なら企業が支払うべき社会保障積立金負担もゼロですから。
ごく一部の大企業や、人命を人質に取った医療・保険業界が、明らかに国民全体を犠牲にして暴利をむさぼりつづけることを可能にしているのが、ロビイング規制法という名の贈収賄合法化法なのです。
さらに薬品業界のロビイング費用を個別企業もふくめた内訳で見ると、ほとんど大手企業が存在しないので全国団体が一括して献金している不動産業界との差が、はっきり見えてきます。
薬品業界全体のトップ15団体を見ると、3つの業界団体と12社の個別企業で構成されています。
企業のうち3社は1000万ドル(約11億円)以上、9社が500万ドル(約5億5000万円)以上と、この業界がいかに豊富な資金を使って、アメリカ議会と高級官僚たちを動かしているかがわかります。
さらに、やはり民主党リベラル派支持の
メディアの援護も受けている
これだけ露骨に政治家や官僚を動かしていながら、アメリカの薬品業界は不動産業界やエネルギー業界ほど世論の批判にさらされていません。
その最大の理由は、新聞・雑誌などとレビ放送網などの大手メディアも、ほぼ全面的に民主党リベラル派支持で固まっていることです。
ところが、現代アメリカ社会では薬品業界と大手メディアが民主党リベラル派を軸にした複合体を形成しているのです。
そして、この複合体の方針に逆らう言論は「科学的根拠のない言説」として弾圧されています。
言論の自由を守るのが使命のはずの言論界の主流をなしている大手メディアが、ほぼ一方的に薬品業界に有利で一般国民に不利なことばかりしています。
各国政府によるロックダウンなどの経済活動の制約や、危険なワクチンの大量接種を許容するどころか、積極的にあおっているのです。
なぜ、少なくともウォーターゲイト事件ごろまでは、政府の不正をただす役割を担っていたアメリカの大手メディアはここまで落ちぶれてしまったのでしょうか。
新聞雑誌について言えば、これはもう歴然とソロバン勘定の問題です。
現代アメリカの新聞社・雑誌出版社は、購読料収入は総売上のわずか2~3割で、残る7~8割を広告料に頼っています。
しかも、多額の広告を出稿してくれるのは、薬品業界やインターネット系ハイテク企業などに限定されているので、どうしても彼らの支持する民主党リベラル派にしがみついていくことしかできないのです。
ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は、慈善事業との名目でじつは世界的に寡占化の進んでいるワクチン製造業者大手に積極的に資金を拠出していました。
そのへんの事情は、拙著『新型コロナウイルスは世界をどう変えたか』にくわしく書いておきましたので、ご興味をお持ちの方はぜひお読みください。
ちょうどそのころ、すでにかなり経営が傾いていたタイム(TIME)誌は、熱心に疫病恐怖をあおるキャンペーンを始めました。
その様子は、次にご紹介するタイムの表紙の数々でおわかりいただけるでしょう。
そして、2019年末に中国で発生したと思われる新型コロナウイルス、コヴィッド-19によって、ゲイツ財団の「長年の努力」が報われ、世界中でワクチンが大量接種される事態になりました。
この薬品業界と民主党リベラル派を中軸とした利権複合体は、大手メディアもほとんどのSNSも味方に付け、自分たちに都合の悪い主張は封殺してしまうのですから、冷戦時代の軍産複合体よりはるかにたちが悪いとも言えます。
しかし、こうした横暴さは、強さの表れではなく、自分たちが推進している政策がいかに間違ったものかを自分で暴露しているに等しいと思います。
ほんとうに正しい政策を推進しようとしているなら、あらゆる批判を歓迎して徹底的に議論を尽くすべきだからです。
読んで頂きありがとうございました🐱
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