恐怖が買われるとき、理性は売り叩かれる

こんばんは
今日は、なぜコヴィッド-19が世界中でこれほど大騒ぎになっているのかについて、考えてみたいと思います。

イギリスでさえ、コヴィッド-19の
犠牲者数は低水準にとどまっていた

イギリスは先進諸国の中でアメリカに次いで高齢者のあいだで肥満を中心とする生活習慣病の患者が多く、人口10万人当たりのコヴィッド-19の感染者数も犠牲者数もかなり多かった国です。

ところが、そのイギリスでさえ、冷静に観察すればコヴィッド-19による犠牲者はたしかに2009~2019年までに比べればやや多めでしたが、イギリス国内の年間死亡者数を極端に押し上げていたわけではありません


ご覧のとおり、イギリス全国の2020年1年間の死亡者数を国民全体の年齢構成がまったく同じだったとしたらという仮定のもとで計算すると、2008年までのどの年よりも低く、2009年以降では最大だったという水準にとどまっていました

2009~20年は、どの年をとっても総人口10万人当たりで約1000人、つまり人口の1%程度が亡くなっていて、年次ごとの差は0.0X%というわずかなものでした。

さらに、コヴィッド-19によって亡くなった方々を年齢層で分けると、ほとんどの年齢層でその他のあらゆる理由で亡くなった方々とほぼ同じ率にとどまっていたのです。


もう少し細かく見ていきますと、0~20代まではあらゆる原因による女性の死亡率より低く、30~50代があらゆる原因による女性の死亡率並み、60代以降はあらゆる原因による男性の死亡率並みとなっています。

70~80代がいちばん深刻な年齢層ですが、それでもあらゆる原因による男性の死亡率よりやや高い程度です。

世界中のコヴィッド-19関連のデータを見ても、全年齢層では感染者中の致死率は0.5%未満で、70代以上になると2~5%に上昇するというパターンが圧倒的に多いのです。

0~20代まではあらゆる原因による死亡率よりずっと低いのですから、60代以上で生活習慣病などをお持ちの方々をしっかり守っていれば、それ以外の方々はほとんどふつうの日常生活を続けていて差し支えなかったはずです。

それでも多くの国で効果に

疑問のある対策が実施された

イギリスでは、感染拡大の初期にボリス・ジョンソン首相が感染して重症化し、集中治療室に入って一命をとりとめたという事情もあって、かなり厳格な都市封鎖(ロックダウン)、マスク着用の義務付け、在宅勤務の奨励がおこなわれました。

問題は、こうした施策は経済活動の停滞などの大きなコストを伴うにもかかわらず、実際にコヴィッド-19の蔓延を阻止する効果がほとんど認められなかったことです。


イギリスとは対照的に、スウェーデンでは都市封鎖も、マスク着用の義務付けも、在宅勤務の奨励もほとんどなく、ワクチンが普及しはじめてからも、国、自治体、企業などが接種を義務付けることもありませんでした

結果として、スウェーデンでは今年の8月ごろにはコヴィッド-19感染はほぼ終息したのに対し、イギリスではデルタ株による感染がかなり高水準を維持しています

同じような現象は、州ごとに公衆衛生対策などがかなり違うアメリカ国内でも見られました。


民主党知事のカリフォルニア州では、非常に積極的に都市封鎖、マスク義務付け、在宅勤務奨励があり、またワクチン接種もさまざまな自治体や企業で行われています。

一方、共和党知事のフロリダ州では、コヴィッド-19対策ははるかにゆるやかでした。

結果的には、厳重な対策を取ったカリフォルニア州で感染者数も犠牲者数も高止まりし、緩やかだったフロリダ州では終息に向かっています。

対策を個別に見ていくと、マスク着用の義務付けに意味があったのかどうかについても、非常におもしろいデータが出ています。


隣り合わせの州で、人口の年齢構成もほぼ同じ、唯一違っているのはノースダコタ州ではマスク着用が義務付けられ、サウスダコタ州では義務付けはなかったということぐらいです。

両州の新規症例数のグラフを見ると、山や谷の時期はほぼ同一でした。ノースダコタ州のほうが山がやや高く、サウスダコタ州のほうが谷がやや高かった以外には、違いはありません。

マスク着用の義務付けには、ほとんど感染防止効果がなかったと言えるでしょう。

コヴィッド-19にはインフル
エンザを駆逐する効果がある?

一方、アメリカ全土で非常に奇妙なことが起きていました。日本でも同様だったのですが、コヴィッド-19感染が大問題とされるようになった2020年春ごろから、季節性インフルエンザの感染者数が激減したのです。

さらに不思議なのは、インフルエンザの感染検査を受けた人たちのあいだでも、陽性比率が1%未満と、異常な低水準が続いています。


2021年の場合、毎年陽性率が20~30%になる1~3月でも、1%未満の陽性率が続いていました。

この珍現象にはふたつの解釈がありうると思います。

ひとつは、コヴィッド-19には季節性インフルエンザウイルスを駆逐する作用があるという可能性です。

もし本当にそうだったとしたら、コヴィッド-19感染者中の致死率は0~20代までは季節性インフルエンザよりはるかに低いのですから、むしろ若い人たちには積極的にコヴィッド-19に感染していただいて、自然免疫を高めるべきだったでしょう。

もう少し自然な解釈としては、この間インフルエンザに似た症状を自覚した人たちは、ほとんどの場合、季節性インフルエンザではなくコヴィッド-19の検査を受け、誤判定の多いPCR検査でコヴィッド-19陽性と判定されたまま、感染者数や犠牲者数でコヴィッド-19のほうに集計されていたという可能性です。

どちらにしても、コヴィッド-19の被害は実情よりかなり大きく報告され、報道されていたことはほぼ確実だと思います。

ワクチン接種の義務付けは
深刻な副反応被害を招いている

これまでのところは、してもしなくてもあまり大きな違いはないのに、すれば大きな経済的コストがかかる対策は採用すべきではないという議論でした。

ところが、異例の急速さで実用化に踏み切ったコヴィッド-19用のウイルスについては、接種してもしなくても感染率や致死率に大きな違いはないとは言い切れないデータが出てきました。

シンガポールは一見、自由貿易の恩恵をフルに享受している自由放任型の国と思えます。ところが、実際には政府による社会統制が隅々まで行きわたっている国なのです。

そのシンガポールで、ワクチン実用化直後から政府が積極的にワクチン接種の義務付けに取り組み、現在は国民の85%以上がワクチン接種済みと言われています。


今年の6月まではほとんど無視できるほど少なかった感染者数が、7月から8月にかけてやや増加し、いわゆるデルタ株が大きく報道されるようになった9月以降は、まさにウナギ昇りで感染者数が増えています

これはもう、「デルタ株はワクチンに対する耐性を持っている」というより、ワクチン接種がコヴィッド-19を誘発すると考えたほうが自然でしょう。

いったいなぜ、ほとんど効果はないのに経済活動を抑制するような対策や、むしろ積極的に蔓延を促進するようなワクチン接種が多くの国の政府によって推進され、またこうした過剰反応をほめそやしたり、ゆるやかな対策を批判するマスコミが多いのでしょうか

大手製薬会社のロビイングと政府・
マスコミの過剰反応は密接不可分

ここで真剣にお考えいただきたい事実があります。次のグラフをご覧ください。


製薬・健康産業の業界団体や企業からの連邦議会へのロビイング費用は2013年を底に伸びつづけ、2020年にはついに3億ドルを突破しました。そして、今年は上半期だけで1億7000万ドル強と、さらに大幅に伸びる見込みです。

個別企業のロビイングへの注力ぶりを見ると、もっとおもしろい事実が浮かび上がってきます。

まず、ワクチン製造販売で間違いなく世界一儲けているファイザー社は、単独企業としては最大の667万ドルを投じ、なんと92人ものロビイストを雇っています

さらに、イベルメクチンの効能が多くの実証研究で確認されているにもかかわらず、イベルメクチンという固有名詞を使うことさえ抑制して、なんとか感染後の経口治療薬としてマスコミが売り出そうとしている薬を開発中のメルクは、53人のロビイストを雇って481万ドルをロビイングに遣っています

あるツィート投稿では「ファイザーには92人、ジョンソン・エンド・ジョンソンには67人、メルクには53人、ギリアド・サイエンシズには46人のロビイストがついているのに、自然免疫の味方になってくれるロビイストはひとりもいない」と皮肉っています。

この投稿もいつまで削除されずに残っているか、かなり危ない状況です。

日本の知識人の民主党リベラル
びいきは、完全な時代錯誤

株式相場の格言のひとつに「恐怖が買われるとき、理性は売り叩かれる」というものがあります。

たとえば、「今にも戦争が勃発する。そうすると軍需が激増するから、エネルギー資源は買いだ」というような恐怖心を煽る相場では、理性的な判断力を駆使して勇敢に売り向かったりすると、大損をするという意味です。

その意味では、製薬大手、各国政府、国連、WHO、大手マスメディア、SNS大手企業がいっせいにおこなっている「コヴィッド-19は大疫病だ」という恐怖宣伝に、まっこうから異を唱えるのは「ムダな抵抗」なのかもしれません

日本の場合、大手製薬会社でも政府をワイロで動かすほど肝の据わった悪賢い経営者がいるわけでもなく、政府もあまり大きな過剰反応はしていません。

それなのに大手マスコミだけは、「尊敬しているアメリカの民主党リベラル派を支持する知識人、文化人がみんなそうおっしゃっているのだから」という薄弱な根拠で、欧米製薬大手が操っているアメリカ連邦議会や大手マスメディアの方針を受け売りしているのは、悲劇を通りこして滑稽です

今や、政府や大手マスコミの恐怖宣伝にすなおに服従しているのが民主党リベラル派知識人たちであり、共和党保守派のほうがまだしも気骨を持ってこの大宣伝に立ち向かっているからです。


航空便の利用については、狭い密室内で長時間ぎゅうぎゅう詰めになることもあるので、民主党支持者たちの84%が「ワクチン接種証明が必要だ」と言っていることも、多少理解できます。

しかし、ふつうに職場に復帰するにも、スポーツを観戦するにもワクチン接種が必要だと言っている人たちが4分の3以上いるというのは、明らかに恐怖宣伝に踊らされているとしか表現しようがありません。

彼らはいつ正気に立ち返るのでしょうか。それとも、恐怖宣伝に踊らされたままアメリカ経済全体が衰退していくのを他人ごとのように傍観しているのでしょうか。

読んで頂きありがとうございました🐱 ご意見、ご感想お待ちしてます。

コメント

土井としき さんの投稿…
地球規模の危機。

コロナウィルスと地震、噴火などの巨大災害だろう。
しかし、どちらも解明できないのが事実だ。つまり、無知であり無力であるのだ。新型ウィルスに関しては、日本人に死者が少ない要因も解明出来ていない。
庶民に重要なのは、水問題だろう。これに万全な備えが必要だと感じている。

しかし、全てを忘れている事実に驚きだった。自費出版の[神話は最古の哲学です]を忘れていた事実が私の今を表している。

私は、9月の精神病と認知症の疑いで、今の医師=看護師の利益の為の餌食になった。
いのち自衛なのに、[病院で生きることは、死ぬことである]を実感しました。つまり、表層は歩くなどの力(生きる)を取り戻せるが、無意識の心は死なせるのが医療の最先端技術の現実だ。
YAMADA さんのコメント…
いつも大変お世話になっております。本当に”ワクチン打て打て”キャンペーンには、うんざりです。
アメリカだとCNN、日本だと筆頭NHK、フジ、朝日ってところでしょうか?厚生省もワクチンは任意とHPに書いておきながら、打て打てですから。イタリアでは全土で”ワクチン強制反対デモ”がやってますね?でも、日本のどこのメディアにも出てきません。アメリカでは解雇されても打たない公務員が続出して、このままだと国が止まる可能性も秘めてますね。米運輸保安庁の職員も4割は打ってないので、飛行機飛ばなくなるかもですね?日本はそこまで行ってませんが、欧米は分断が進んで取り返しがつかなくなるのではと思います。

もう一つアルバニアとイスラエルのファイザーとの契約内容がリークしたとの話があります。そこには有害事象は10年公表しないとか、どんないい薬が今後でても契約数は絶対買う事とかあるらしいです。国が奴隷みたいですね?笑
田村 さんのコメント…
搦め手(というか禁じ手)が正攻法として堂々とまかり通る、その弊害ここに極まると言ったところでしょうか。
二酸化炭素にしろウィルスにしろ、目に見えない、情報だけが頼りな事につけ込んで、いかようにも操作できるという傲慢さがいよいよ露骨に現れて来たと感じます。
匿名 さんのコメント…
YAMADA様のお話しですと、
アフガニスタンでは、政府職員・公務員が職場に出て来ないので、政府・地方政府がお休み状態になっているそうですが、”ワクチンが原因で米国がアフガン化”しそうですね。

海上輸送・海上コンテナの物流も、コロナの制約で、高騰しようやく天井に差し掛かったかと言う動きですが、インドでのコロナ面白報道と言い、余程報道内容を吟味しないと、事実と逆に受け取りかねないです。


栴檀の葉

匿名 さんのコメント…
”副反応”が、厚生労働省の造語ではとの話しがあります。

栴檀の葉
土井としき さんの投稿…
増田さん、読者の皆さん。

どうも[大衆の原像]から逸脱してしまいました!

自費出版の本に書かれていた、吉本隆明の[言語にとって美とは何か]の結論の、沈黙が金である、をしばらく大事にしたいです。すみません。
増田悦佐 さんの投稿…
土井としき様:
2通のコメント、ありがとうございます。
中国の悲惨な水事情を見るにつけても、ほんとうに清潔で潤沢な水の存在は人間が生きていくのにかけがえなく大事だとの思いが強まります。
また、しばらくこちらへのご投稿をお休みされるむね、ちょっとさびしいですが、承知いたしました。
ご都合の良い時期にまたご投稿を再開されることを楽しみにお待ちします。
増田悦佐 さんの投稿…
YAMADA様:
ほんとに欧米はワクチン強要をめぐってそうとう混乱しているようですね。サウスウェスト航空の操縦士の大ストライキで全米の航空便運行が乱れているとか、ニューヨーク州の病院職員や、米軍現役将兵が大量に摂取の義務付けに抵抗しているとか・・・・・・。
まさに世も末ですね。
ファイザーやメルクのやり口のあこぎさを見ると、「そろそろ従順に飼い慣らされてきたアメリカの大衆も反逆するかな。そうすると銃を持っている人たちが多いから犠牲は大きいな」といった思いが胸をよぎります。
増田悦佐 さんの投稿…
田村様:
コメントありがとうございます。
アメリカで禁じ手が「正攻法」になってしまったのは、非常に古い話でして、第二次世界大戦直後の1946年に「ロビイング規制法」という名の贈収賄合法化法が連邦議会で可決されて以来のことです。
それからもう75年、約3世代にわたって、連邦議員を買収するカネを持っている連中によるやりたい放題がまかり通って来たのですから、もうそろそろこの連中にはご退場いただく潮時だと思います。
増田悦佐 さんの投稿…
栴檀の葉様:
2通のコメント、ありがとうございます。
アフガニスタンのタリバンの場合、少なくとも宗教的情熱は本物でしょうが、アメリカでコロナ危機や地球温暖化危機を唱えている連中は、自分たちは宗教などバカにしているくせに、大衆には「科学」を騙った宗教的情熱を煽っているので、アフガニスタンよりひどいことになると思います。
また、ご指摘いただいて改めて気づいたのですが、つい5~10年ほど前までは「副作用」と言っていた治療による改善より悪化・劣化のほうが目立つ事象について、最近ではどこもかしこも「副反応」と言い換えていますね。
どうでもいい字句をあげつらうようですが、副作用というと薬や治療行為そのものの悪い作用を指摘しているのに、副反応というと、まるで悪くなった人間の反応のほうが問題だと言っているようで・・・・・・いや、アメリカの製薬資本や医師・病院の大部分が実際そう思わせたいのでしょう。
たとえば、「ワクチン接種を嫌がっている奴らに強制的に射ってやると、天罰で予防するはずの病状がもっと悪化したかたちで出てくる。だから偉い人たちが射てと言ったらすなおに射ったほうが身のためだよ」とか。
とうてい、日本の厚労省官僚程度の下っ端が思いついたことではなく、もっとずっと上のほうにこういう用語法を企んだ人間がいるのではないかと思います。